最新の記事はこちらから

気候テック:CCUS

文章最終更新日:2023年09月22日

トレンド概要

CO2排出削減だけではパリ協定の目標は達成不可能、CCUS活用が大前提

2015年のパリ協定を契機に、各国はCO2排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」に向けた取り組みを加速させている(「国際エネルギー動向、激動を経て未来を見通す(2022年12月)」も参照)。その中で注目が高まる気候テックの1つが「CCUS: Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage(CO2の回収・利用・貯留)」である。

IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は、第6次報告書において、今後数十年以内にCO2排出が大幅に減少しない限り21世紀中に1.5度以上温暖化が進行してしまうと警鐘を鳴らした。

再生可能エネルギーや電動化はCO2削減に寄与するものの、ライフサイクル内で一定のCO2排出が避けられない(下図「緩和(削減)」)。また、太陽放射管理などの温室効果抑制技術は、生態系への影響等の観点から専門家の間でも慎重論・反対論が根強い(下図「適応(温室効果抑制)」)。

そこで、CO2除去が重要となる。この手段としてはCCUSと、樹木によるCO2吸収を促進するなどのネガティブエミッション技術(NETs、別名Greenhouse Gas Removal Technologies)があり、より技術的に成熟しているのがCCUSである。

CCUSは、排出済みのCO2を収集し、地下に貯留したり、製造などの経済活動においてエネルギーや化学物質として再利用したりする。本トレンドでは、CCUSの必要性と課題、さらに既存産業に与える変化について俯瞰する(GHG排出の全体像や経済性については「カーボンニュートラルの現実性・経済性(2022年6月)」を参照)。

温暖化の過程と気候テック

出所:Jan C Minx et al 2018 Environ. Res. Lett. 13 063001、UNFCCC資料などを基にUzabase作成

関連トレンド:電気自動車(EV)、燃料電池、MeatTech、スマートグリッド、水素エネルギー、クリーン燃料、排出量取引、カーボンニュートラル素材、アンモニア

用語解説

出所:国際エネルギー機関(IEA)(2020), Energy Technology Perspectives 2020, IEA, Parisなどを基にUzabase作成

鉄鋼など素材自体を作る産業ではCO2削減手段が限られ、CCUSの重要性が高い

CCUSは、鉄鋼業・セメント業・化学産業といった素材そのものを作る産業で特に重要である。IEAによると、産業部門のCO2排出量(直接排出)のうち、これら3産業だけで全体の約7割を占める(2022年、推計)。

だが、対策の技術的選択肢は限られている。下表のとおり、これらの産業ではCO2緩和技術は開発・実証レベルのものが多く、エネルギーや輸送セクターとは状況が異なる。その中でCCUSは比較的成熟度が高く、投資が集中している。PwCによると、CCUSおよび低炭素製品(CCU由来のCO2を利用するものを含む)への投資額は増加傾向にある。CCUSの2022年第3四半期時点の総投資額は、2018年通年比で5.4倍になった。

他にも、CCUSは石炭火力発電所を寿命よりも早く廃止せず効率利用する方策、水素製造時にCO2が排出される点への解決策、グリーンな炭化水素燃料の製造への貢献策としても期待される(トレンド「水素エネルギー」参照)。

産業ごとのCO2排出緩和:技術オプション

出所:IEA (2020), CCUS in Clean Energy Transitions, IEA, Parisを基にUzabase作成

注:技術成熟度の記載は、IEAのTRLスケールを基に基礎研究、応用研究・開発、実証、初期事業化、事業化の5段階

CCSとCCUの工程は類似するが、主目的はCCSではCO2除去、CCUでは資源の循環

CCUSの中でも、CCSとCCUの機能は異なる。CCSはCO2を半永久的に地下に固定化することで、大気中のCO2濃度を上げないことを主目的とする。これに対し、CCUはCO2を利用することで化石燃料などの資源を利用せず、循環型経済に資する(下図)。脱炭素への寄与の観点からより優れるのはCCSだ。一方、CCUは化石資源の枯渇回避やエネルギー安全保障への寄与といった側面が強く、低炭素化の効果は副次的になる。さらにCCUの中で原油や天然ガスの回収率向上のためのCO2圧入(EOR/EGR: Enhanced Oil/Gas Recovery)は、石油・ガス価格という変動要素があり、利用先も資源国に限られる。このような点を踏まえ、IEAの持続可能な発展シナリオでは、2020-70年に回収されるCO2の9割以上はCCSで貯留することになっている。

工程としては、まず高濃度のCO2を多く排出する発電所・工場・プラントなどから排ガスを集める。次に、CO2を他の気体から分離して回収する。分離・回収方法は多岐にわたり、対象とするCO2の容量や必要とする純度によって、化学吸収法・物理吸収法・膜分離法・深冷分離法などが存在する。その後、CO2を圧縮してパイプラインやタンカーで輸送し、固定・貯留するのに適した地点で地下1km以上の深さに圧入するか(CCS)、再利用するための生産設備で他の物質と反応させる(CCU)。なお、大気中に存在する低濃度のCO2を回収する直接空気回収(DAC)もあるが、後述するように現時点ではコスト面で割高となる。

CCUSでの炭素利用の流れ

出所:経済産業省、国際エネルギー機関(IEA)などの資料を基にUzabase作成

注:EOR=石油増進回収法、原油の回収率向上のためのガス攻法などの技術

従来とCCU・CCS利用時の比較イメージ(石油化学品の場合)

出所:経済産業省「カーボンリサイクル技術ロードマップ」、日本エネルギー経済研究所(IEEJ)資料などを基にUzabase作成

コストダウンと規模の拡大が課題

現状の最大の課題は、コストダウンである。解決策の1つとして、欧米で複数の施設から排ガスを1か所に集め、そこで分離・回収を行うことでインフラを共有しつつ規模の経済を働かせる「ハブ化」が進んでいる(詳細は「未来」の項参照)。

コスト以外では、CCUの場合、回収したCO2の使途が課題となる。炭酸ガスとして直接利用する場合は需要先が少なく、EOR/EGRあるいはカーボンリサイクル(トレンド「カーボンニュートラル素材」参照)によって裾野を拡大している。IEAなどによると、技術の成熟度が比較的高いのは、EORおよび排出CO2を利用した尿素・水酸化ナトリウム・炭酸ナトリウム・塩酸・骨材・セメント(コンクリート)の製造とされ、メタン・ポリマー・バイオ燃料の製造での利用についても開発が進んでいる。旭化成は、EV用電池原料であるエチレンカーボネート等の製造でCO2を利用し、製造工程におけるCO2収支マイナス化を達成した。2023年度には同製造工程を実用化する予定だ。

政策ツールはCO2排出規制と技術推進策のアメとムチ、今後は国境を超えた影響も

CCUSの普及に向けた政策は、炭素規制策と技術推進策に大別され、欧米と豪州といった西洋資源国を中心に進んでいる。2006年に豪州提案によって海洋汚染に関するロンドン議定書の改正案が採択(翌年発効)され、CO2の海底下地層での貯留が可能となった。2011年にはカナダ発案でCCSのISO規格化に向け、専門委員会での議論が始まり、12の関連ISO規格制定に至っている。

炭素規制策の多くは、CO2排出緩和を企図したもので、必ずしもCCUSを採用する必要はない。ただし、例えば各種基準において、CCS付き火力発電であれば再エネと同等あるいはこれに準じる扱いにする例もあり、この場合はCCSの利用促進に資する。米国は2022年、インフレ削減法により、炭素クレジットの金額を上げたり、CCS施設の要件や建設時期に関する規定を緩めたり、既存発電施設にCCUS施設を付帯させる場合に補助金を提供したり、参入しやすい環境を整えた。

技術推進策は、気候テック全般またはCCUSに特化した補助金や研究開発支援、リスク低減措置、CCUS利用時の優遇策などがある。米国政府は、2022年に国内4か所のDACハブに向けて35億ドル投じることを決定した。EUでも、2023年1月にデンマークにおける11億ユーロ規模のCCSプロジェクトについて、CO2削減に寄与するものとして承認し、補助金の拠出を決定した。

CCUSに関連する主な政策ツール

出所:IEAおよび各種政府機関資料等を基にUzabase作成

マネタイズ

事業機会の規模が大きいのは北米、処理能力の大幅増のために化学分野で投資が活発

MarketsandMarketsによると(2022年)では、CCUS市場は2022年時点で約30億ドルであり、2023-2030年にCAGR21.51%で成長して142億ドルに到達すると予想されている。

IEAによると、産業・燃料転換・発電部門における稼働中の商用CCUS施設は約40あり、合計で年間45MtCO2近くの処理能力を有する。しかし、2050年にネットゼロとなることを目指す野心的なシナリオに到達するには、2030年までに既に計画されているパイプラインの約3倍の処理能力が必要になると推計されている。

今後CCUSの導入が期待される鉄鋼・セメント・化学・エネルギーといった産業では、分離・回収したCO2を利用するための技術開発も進んでいる。特に化学では、CO2をエタノール生成時に再利用する技術を有するLanza Tech(USA)、セメント煙道ガスから重炭酸ナトリウムなどのアルカリ塩を製造する技術を商業化したCarbonFree Chemicals(USA)、カナダ政府の支援も受けるSvante(CAN)の3社が多額の投資を受けている。

なお、 従来のCCSはEORが多かったが、現在開発中のプロジェクトのCO2貯留先は、帯水層や枯渇油田・ガス田が多い(後述「世界の主要なCCSハブ」も参照)。CO2を貯留する場合は、輸送コスト削減のため近くに貯留に適した地層があることが望ましい。だが、下図のようにCO2貯留容量が不十分な国や地域もあり、Global CCS Instituteによると、2022年時点の開発案件の約半数は北米に集中している。

原材料別CO2排出量と需要

出所:IEA “Tracking Industry 2021”“Global Energy Review 2020”(CO2)、PwC “State of Climate Tech 2021”(投資額)、IEA (2020), CCUS in Clean Energy Transitions, IEA, Paris(技術)などを基にUzabase作成

注:低炭素鉄鋼への投資額(*)にはアルミ関連を含む。エネルギーの需要増加率(**)のみ2019年の対2000年比。

理論上のCO2貯留容量(地域ごと)

出所:Kearns, J.et al. (2017), Developing a Consistent Database for Regional Geologic CO2 Storage Capacity WorldwideおよびIEA資料を基にUzabase作成

注:推定値のうち、低い値を利用。海洋は、水深300m未満かつ相当規模の陸地から200マイル以内で北極・南極地域は除く実質利用可能な地域のみ(*)。

CCSコストのうち、国を問わず高額になりやすいのは分離・回収、他は地理的条件次第

CCUの場合は産業ごとにCO2の利用方法が異なるため、ここではCCSを中心にコスト構造について俯瞰する。CCSは①分離・回収、②輸送、③圧入(貯留)のフェーズごとにコストを分解できる。CCUにおいても①②のコストは共通するが、②で想定する距離がより短い場合が多い。

①分離・回収コストは、国による差が相対的に少なく、共通して最も高額になりやすい。CO2分離素材と設備(プラント)、双方の技術革新と参入企業の拡大によるコスト低減が求められている。例えば、技術が成熟している化学吸収法などは、使用する吸収液・吸着材・分離膜といった素材によって細分化されており、いずれの素材も高額になりやすい。現在同分野で開発を進める三菱重工エンジニアリング(化学吸収法)、JFEスチール(物理吸着法)といった大手以外にも、スタートアップの参入が期待される。

②輸送と③圧入は、CO2排出源である工場等からCO2の貯留可能な地点までの距離などの地理的条件によって、特にイニシャル・コストが大きく変動する。この点、IEAによると米欧中のエネルギーおよび産業部門のCO2排出源(発電所、工場等)の7割は100km以内に貯留可能な地点がある。現状、米国の主要CCS施設での平均輸送距離は180kmなので、貯留地点の開発の進行とともにコストダウンが期待できる。他方、日本のように近隣に貯留適地が少ない場合、あるいは貯留地点が深い場合や土地の利用制限などの制約がある場合は、輸送から圧入にかけてのコストが膨らみやすい。

CCSのコスト構造と変動要因

出所:(財)地球環境産業技術研究機構(RITE)、英国ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)資料などを基にUzabase作成

CO2除去手段としてCO2回収技術は植林に匹敵する経済性

CCUS以外にも植林という手段もあるが、経済性やCO2除去規模ではどちらが優位だろうか。

IEA等によるとCO2回収コストは下図のとおりだが、実質コストは各種政策補助などにより更に下がる可能性がある。1tCO2の処理コストを比較した場合、天然ガス精製設備や化学プラントの排ガスからCO2を回収するのは、植林・再生林によってCO2吸収(炭素吸収)を図るのと同水準の経済性となる。ただし、CCUSは植林と異なり、CO2回収後も輸送などにより追加コストを要する場合もある。ゆえに、現時点では植林の方が経済性に優れる場合もある。

他方、発展途上国での農地利用等のために世界の森林面積は年間約1,000万ha消失(国連食糧農業機関(FAO)、2015-20年平均)している現状に鑑み、植林も容易ではなく、CCUSのコストダウンが重要である。

CO2除去規模の能力や潜在性の観点からは、現在稼働している大規模商業CCUS施設のうち、多くが年間1MtCO2前後のCO2回収能力を有する。同量のCO2を森林吸収で処理する場合、例えば年成長量が比較的大きい北海道の樹齢30年弱のスギ11万ha(東京都の面積の約半分)が必要となる。すると、CO2除去規模を追求する場合、現時点ではCCUS設備の方が効果的・現実的とも言える。ただし、将来的に技術の発展と効果の検証が進めば、大気中の低濃度CO2を吸収するNETsの潜在性は大きいと期待される。

CO2処理コスト:各種排出源からのCO2回収とNETsによるCO2吸収

出所:IEA (2021), Is carbon capture too expensive?, IEA, Paris; IEA (2020), CCUS in Clean Energy Transitions, IEA, Parisなどを基にUzabase作成

注:それぞれの項目の棒グラフは、CO2回収/吸収コストの変動範囲を示す

未来

CCSでは、欧米の石油・ガスメジャーを中心に重工業分野の大手が技術範囲を拡大

従来、大規模なCCUSプロジェクトで分離・回収されたCO2の大半は北米などでEORに使用されてきたため、石油・ガスメジャーのChevron(USA)やShell(GBR)などは比較的豊富なCCUSの実績をもつ。CCUSへの主要機関投資家も、Chevron Technology Ventures(USA)やOGCI Climate Investments(GBR)のようにエネルギー関連となる。

アジア各国も国ぐるみで取り組んでいる。日本政府は、2023年3月にCCS長期ロードマップを策定し、2030年以降のCCS事業本格化、2050年には年間1.2〜2.4億tのCO2が貯留可能な状態を目指すとした。同目標に向け、先進的なプロジェクトの支援やコスト低減に繋がる技術の研究開発支援などを行うとしている。既に米国とCCUSの共同研究開発を進めるための協力文書も交わしており、CCS事業の法整備に向けて2022年から検討会を実施している。また、中国は2030年までにCO2排出ピークアウト、2060年までにカーボンニュートラル達成という国の目標のために石油化学や鉄鋼の主要企業はそれぞれ目標を掲げており、2022年時点でCCUSプロジェクトを49件擁する。

長期では、CCSとNETsの組み合わせが重要となる。発展途上のDACCS(DAC+CCS)では新興のClimeworks(CHE)とCarbon Engineering(CAN)に勢いがあり、脱炭素を目指す大手金融機関などから出資を得てプラントの設置や提携を進めている。Carbon Engineeringと提携するOccidental(USA)もDACプラント建設を2022年に開始した。日本は、DAC技術の開発は内閣府が主導する「ムーンショット型研究開発制度」の対象として、2050年までの商業規模プラント普及を目指している。また、バイオマス燃料で一次エネルギーを供給しながら、排出されたCO2を回収して地下に貯留するBECCS技術が研究開発中である。

(各社動向については「取り組み事例」も参照。)

CCS関連企業のバリューチェーン

出所:Uzabase作成

分離・回収技術の進化を待たず、ハブ化とCCUの方策の工夫によりコストカットは可能

現在課題となっている分離・回収コストは、日本では経済産業省が4,000円程度/tCO2と見積もっており、2050年までに1,000円/tCO2以下にすることを目指している。その間、同コストを極力抑制する方法として、ハブの活用と、CO2の分離・回収が不要な方法でのCCU/カーボンリサイクルの実施(後述)が考えられる。

ハブの活用とは、多様なCO2排出源(工場等)を一か所に集めて、同じ施設などでCO2の分離・回収や貯留が実施可能となるようネットワークを最適化することで、規模の経済で初期費用を抑える観点から有用である。世界においても、従来は垂直統合型のCCSプロジェクトが多かったが潮流が変わり、現在は下表のとおりハブの構築が進んでいる。これらのほとんどが政府の支援を受けており、日本も、官民共同でのCCSハブ&クラスター構築などに取り組むとしている。

なお、新しい地域に施設を作る場合は、過去にはドイツやオランダなどで安全性への懸念から地域住民の反対が強くてプロジェクトが中止になったこともあり、社会的受容性の観点から注意を要する。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)などは現状の技術レベルでの安全性を示す報告を出しているが、地域によっては、CCSの有用性に関する広報や補助金などによって世論の支持を得る必要がある。ただし、CCUSに否定的であったドイツも2022年から容認・活用する方向へ政策方針を転換している。

世界の主要なCCSハブ

出所:Global CCS Institute “Global Status of CCS 2021”を基にUzabase作成

注:EORはCO2の一部を利用・一部を貯留するため、上記プロジェクトではEORはCCSの方法の一種として区分

CCU/カーボンリサイクルは裾野が広いが、まず工程や材料が少ない低炭素セメントから

CCUのうちカーボンリサイクルでは、CO2を利用して何を製造するかによってプロセスは異なる。中でも、高額なCO2分離・回収が不要な手法が注目されている。例えば、セメント工場から排出されたCO2を含む排ガスを収集した場合、Greenore Cleantech(USA)の技術を用いれば排ガスからCO2を分離・回収せずに高炉スラグなどと反応させて炭酸塩(セメント等の原材料)が製造できる。 

今後は、技術の成熟を通じたCO2の使途拡大が期待される(詳細はトレンド「カーボンニュートラル素材」取り組み事例参照)。化学産業であれば排出CO2を用いた合成メタン生成、すなわちメタネーション技術が挙げられる。メタネーションの初期事業化の段階では日本国内の水素・再エネの価格は相対的に高いと予想される。そのため、まず水素・再エネが安価な海外で主に事業を展開し、国内では水素が不要なポリカーボネート(プラスチックの一種)や高付加価値製品の製造から取り組むのが現実的と言える。

長期では、東芝、三菱ケミカル、豊田中央研究所などが研究を進めている「人工光合成」も存在する。人工光合成は、触媒技術と分離膜を用いて、工場から排出されるCO2と、太陽光で水を分解して得た水素を反応させて化学品を得る技術である。

カーボンリサイクルはDACCSなどのNETsとの組み合わせにより、CO2収支のマイナス化が目指されている。

CCU/カーボンリサイクルにおける循環型経済

出所:Uzabase作成

青山 武史

青山 武史

グロービス経営大学院大学でMBAを取得し、キャリアを一貫してクリエイティブ、テクノロジー、ビジネスを高度に融合させた新規事業開発やイノベーションの創出を主導して来た。スタートアップ(最高事業責任者)や事業会社(マーケティング最高責任者)等でマーケティングからサービス開発までの新規事業開発の経験を積み、多くの事業で収益規模を拡大し、大手企業とのアライアンスに携わった。現在はYKK APにて新規事業開発部担当部長として、再生エネルギー事業の推進と新規領域の探索を担当。Point0を通して大手企業と共創活動を推進。渋谷未来デザインとSWiTCHとのカーボンニュートラルプロジェクト「CNUD」に参画。個人としても大手エネルギー企業のヘルスケ領域の新規事業開発支援コンサルティング実績多数。

コメント

この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


関連記事